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Experience

里親体験談

2歳男児を迎えた養子縁組里親

Vol.002

Bさん(養子縁組里親・50代・女性)

「成長を見れるのが嬉しい」特別養子縁組で子どもを迎えた里親さんの思い

ー さまざまな事情で生みの親のもとで暮らせない子どもを、自分の子どもとして迎え入れる「特別養子縁組」。この制度で、Bさんは、2021年に長男を迎え、3人家族としてにぎやかに暮らしています。迎えるまでの経緯、日々の子育て、葛藤とそれを乗り越えられた理由――。Bさんにいろんな思いを語っていただきました。

 

長年の不妊治療 夫婦で考えた特別養子縁組という選択肢

Bさん:結婚して、子どもができるのは当たり前だと思っていた中で、なかなか子どもが授からなかったんです。不妊治療も始めましたが、なかなか授からず。病院の先生からも「もう難しい」と話されました。

住宅地に住んでいるので、外で子どもたちが遊ぶ声を聞くと泣けてくるんです。虐待で死亡した子どものニュースとか目にすると、「なんで自分たちのところには子どもが来ないんだろう。こんなに不妊治療頑張っているのに。うちのところに来たら大事に育ててあげるのに」と思っていました。

それでも、不妊治療を諦めず病院に通っていました。そんな時に、ある病院のポスターが目に留まったんです。

『里親になりませんか?』

それまで、里親とか、養子縁組とか全く考えたことがなかったんです。家に帰って夫に伝えました。「『里親になりませんか?』ってポスターを見たんだけど、一度、説明会に行ってみない?」って。夫も「実は、僕も考えていたんだ」と言ってくれました。「2人でもっと詳しい話を聞きに行こう」と思い、説明会に行きました。

待ちに待った子どもの迎え入れ

ー 研修やさまざまな手続きを経て、2歳の男児を迎えることになったBさん。乳児院から子どもを迎えるまでの夫婦のやりとりについて語っていただきました。

 

Bさん:もう5~6年前になります。お迎えする子どもと交流するために、その子がいる乳児院に1ヶ月ほど実習に行かせてもらうことになりました。でも、ちょうどこの頃、新型コロナウイルスの蔓延全盛期だったので、1~2回ほど会ったところで、交流はストップされました。なので、リモートで交流することになり、(画面に向かって)「お~い!」って声掛けしたりしていたんです。

ただ、まだ2歳だったので、画面に飽きて、全くこっちを見てくれないなんてことが何回も続きました。乳児院からは「画面越しで交流してもしょうがない」と伝えられ、「もう行っちゃいましょう」となり、いきなり我が家へ迎え入れることになりました。私は、子どもが好きで、幼稚園の先生の免許とかは持っていたんですけど、夫は子どもと関わった経験がありませんでした。なので、突然のお迎えには不安もあったようです。

でも、子どもを迎える準備をする時間は、とても楽しかったです。子ども用品店に行って、「あの子これ好きかな」「こんなのはどうだろう」「お風呂ではこれで遊ぼう」とか色々夫と話しました。すごく楽しかったです。

 

多くの人に支えられた初めての子育て

Bさん:迎える準備は楽しかったんですけど、いざ、子どもが来てみると「どうする?」と思ってきたんです(笑)

乳児院では、栄養面を考えたご飯が作られていました。私、料理がとても苦手で、「えっ」って思ったんです。でも、「子どものために。子どものために」と、必死で栄養素を見ながら食料品を集めて買って、一生懸命、料理をしました。

でも、「ペッ」っと食物を口から出して、全然食べてくれず。「カレー好きかな~」と思ってカレー作っても、何か違うのか、食べてくれない。私にはさっぱり分からなかったです。

子どもが家に来た当初は、私もやっぱり頑張ったんですよね。栄養素とか、色んなことを考えました。夫は会社に行ってしまうから、子どもと1対1で生活が始まるわけです。「この後どうしたらいいの?」って感じながら過ごしてました。「『私も親になりたい』ってあれだけ言っていたのに…」と思っていました。

 

そんな時、夫が、あの子を預けてくれた養子縁組あっせん機関に電話相談してくれていました。その後、あっせん機関の方や児童相談所の方が訪問に来てくれたので、相談をしました。食事のことを伝えたら「栄養素なんてあまり考えなくていいです」「好きなものを食べて、嫌なものはイヤってなるのは、どの子どもも一緒」と言われました。結構、その言葉で気が楽になりました。

それから、月に何回か訪問相談をしてもらいました。私としては、子どもとどう接したらいいのかわからないことがあったので、大人と会話ができるっていうことも含めて、月数回の訪問がすごく嬉しかったのを覚えています。

「自分も親になっているな」子どもを育てて嬉しかったこと

Bさん:子どもを育てて嬉しかったことは、これは養子・実子関係なく、子どもの成長を見れることだと思います。やっぱり嬉しい。今は、保育園を卒園して、小学校に通っているんですが、参観日に行くたびに、いつも一人でウルウルしてしまうんですよね(笑)「もう、こんなこともできるんや」とか、「逆立ちしてるやん!」とか。私が元々涙もろいこともあるんですけど(笑)

もちろん、腹が立つこともあります。「先生の話を聞きなさいよ~」とか、「一人だけ机動かしてるなあ」とか。でも、そういうのも含めて、「あ~、自分も親になってるなあ」っていうのを日々、感じています。

 

 

※里親登録前研修『先輩里親の体験談』より、ご本人了承の下抜粋